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2009.11.21

ちょんわ昭和

 昭和館という施設がある。毎年春、九段下に花見に行くと、怪タンク(鉄人28号の紙芝居などに登場するロボットとか。戦車の意味ではない)状の建物があって気になってはいたのだが、訪れる機会はなかった。

 まだ寝台特急富士があったころ、まず昭和館を訪れ、その後東京駅内を視察(総理大臣が刺されたり撃たれたりしている場所がある)、もったいぶりながら富士に乗り込み出発、ということを考えていたのだが、富士が廃止になってかなわなくなった。

 最近、東京・ミュージアム ぐるっとパスを使い始めたところ、昭和館も含まれていることに気付いた。これは行くしかないと思い、就職支援会社に顔を出す前に訪れてみた… ところ、小学生の団体が3チーム訪れていて、係の人が30分くらい待ってから来た方がいい、との事だったので5階のフィルムライブラリ(といっても今時の施設なのでデジタル化されている)で昔のニュース映画など見る。ニュース映画が好きなので大変面白く見るが、小学生が仕切りのアクリル板に激突したりなかなかたいへんだ。

 30分経ってから常設展示場へ行く。7階6階で展示している。入り口で説明のボイスが流れる棒…としか言いようのないブツだ。戦前の展示が多いので、精神注入棒型にすればいいのに、と本気で思った。

 展示は、まず兵隊に取られるところから始まり、戦前の暮らし、戦争が厳しくなってどんどんツラくなっていく暮らし、戦争後の苦しい暮らし、残された人々の苦労、そして硫黄島の遺物という展示になっている。

 展示物はほぼ本物。"日本人ならぜいたくは出来ない筈だ"の看板は新しいので復元品だろうと思うがよくできていた。

 一番印象に残ったのは、防空壕の体験だ。狭くかこってある防空壕を模した場所の壁にあるスイッチを押すと、爆撃機のエンジン音、焼夷弾の投下音、落下した時の衝撃(ボディソニック)が体感できる。防空壕の中という設定なので、目をつぶっていたところ、かなり怖かった。空襲の最中あのような恐怖にさらされた人たちはたまらぬものがあっただろう。特に爆弾が落ちた音は肝をつぶす。防空壕の上に落ちたらオダブツ確定という状態、生きているのは単に運によるもの、という状態。
 もっと長時間続いて、しかも最後は直撃して死ぬ体験までできる施設があればもっといい、と思った。ハナシにきくだけではピンとこないが、体験すればもっとよくわかるはずだ。

 最初は靖国神社の近くなのでもっとうよく施設なのかと思ったが、全然違った。昭和の最初の25年くらいを淡々と、しかも実物を使って紹介しているいい施設だった。また行こう。

P.S.
 ウルトラQの1エピソードとして、"昭和が来る!"というのを思いついた。昭和館にあるさまざまな遺物の怨念に目をつけた宇宙人が、昭和館を本当に怪タンクに改造して、昭和以降に作られたものを壊し始める、というもの。最後は明治神宮が発進してこらしめる、という終わり方はどうか。

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