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2010.04.28

春は揚げ物

 実家に帰省することにした。

 今回は、寝台特急を利用する予定なので、えきねっとからは予約できない。よって、電話予約サービスとれTELを使う。

 とれTELの電話番号がわからなかったので、JR東日本のページから調べる。すると、このサービスが6月30日で終わることがアナウンスされていた。

 えきねっとがなかった頃はもっぱらとれTELを使っていた。きっぷ受け取りの際、駅員が勝手が分からずに手間取ることもよくあった。そのたびにJR東日本に電話して駅員を再教育させた。こうして改善された駅は4駅にものぼるといいます。

 そうした思い出深いサービスも終わりか。これからは寝台列車はみどりの窓口に行って直接取るか、旅行会社に取ってもらうしかなくなる。不便だ。

 それはそれとして帰省開始当日。きのうの夜は雨が降っていた。よって、タクシーで駅まで行ったのだが、駅に入る直前で渋滞していていつまでたっても電車に乗れない予感がしたのでその場でタクシーを降りて駅に突入。急行を1本逃す。

 平日の午後7時半頃は、相鉄線から小田急線に乗り換える人が大勢いる。知らんかった。
 普通列車で町田まで。町田からは快速急行に乗る。思ったよりすいている。この時間の上りはこんなものなのか。普通列車は数分遅れ、快速急行町田発も数分遅れだったのだが、新宿到着は定刻通り。これが複々線の力か。

 秋葉原駅まで移動し改札外へ。予約した切符を受け取る。時間に余裕があれば早売りの雑誌を買う予定だったが、それは許されないようだ。渋滞め。
 ワッフルを買って上野に移動。にぎりめしと焼酎を買って寝台特急あけぼのに乗ったら2分で発車。

 だらだらしてたらあっという間に大宮、高崎と通過。水上に停まった時に心の準備。2駅先は前から来たかった土合だ。

 しばらく走るとトンネルにはいる。さらにしばらく進むと蛍光灯に照らされたホームが見える。横穴と、その先の階段も見える。まさしく土合だ。いつかここに降りてやる。

 寝る。起きる。どこを走っているのかわからんので、停まった駅の名前を確認。まだ新潟県。村上の前のようだ。時刻は6時前。少なくとも2時間半は遅れている。

 列車は日本海側を走る。日本海の風光明媚さが素晴らしい。これで曇っていなかったら最高だったが、列車の遅れがもたらした景色だ。ぜいたくは言わん。定刻通りだったら暗くてこの景色は見られない。

 アナウンスがある。風で遅れたようだ。5年前の列車事故が頭をよぎる。あの時も、あけぼのに乗ろうとしたら事故で運休になったんだった。

 乗ったあけぼのが遅れるのはこれが初めてではない。97年の6月28日、象潟で6時間止まった揚げ句、秋田まで引き返し、秋田新幹線で東京まで行った事があった。
 その数年後の冬には、東北本線を通っていたあけぼのが、関東北部の雪のため進行不能になり、新白河から新幹線に乗り換えた事もあった。

 東奥日報を読むと、"寝台特急風で運休"という記事がよく出てくる。こんなに止まるようになったのは最近になってからだ。やっぱり5年前の事故の影響なのか。

 弘前到着は9:18の予定だったが、昼過ぎになった。人生初の払い戻し。ゴロンとシートを使ったので、結果として乗車賃だけで寝台特急の旅をした事になった。

 子供の頃、あけぼので上京する際、上野駅が近づいてくると心が高鳴ったものだ。家を出てくるとき、さんざ降って積もっていた雪が消える。その不思議な感覚を味わいながら、東京の豊富な鉄道網の案内を見るときのあの感じ。そしてあけぼので祖父祖母が待つ家に帰るときのあの気持ち。雪が積もっているのを見てなぜだかホッとしたあの感じ。あけぼのに乗るとすべてが蘇ってくる。

 東北新幹線が新青森まで開業したとき、この列車にも少なからず影響は出るだろう。だが、新幹線でわしが子供の頃味わったあの感覚が味わえるものだろうか。寝台車という、日常からあからさまにかけ離れたこの客車でしか味わえないものなのではないか。そんなことを考えながら、今回もあけぼので旅した。

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