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2010.05.29

被験公開

 大変な人体実験が…

 毎年この時期に行われているNHK放送技術研究所の公開、"技研公開2010"に行ってきた。

 場所は世田谷区砧…といえば円谷、としか思わんほどのアレな脳なわけだが(特撮脳の恐怖?)、円谷は数年前にどっかへ移ってしまった。その後どうなったかは知らん。

 で、NHKですがな。小田急線で成城学園前まで。そこからバスでNHK技術研究所前で降りればすぐに技研の建物がある。入ってみると、平日だというのに割と多くの人で賑わっていた。じじいが多いが明らかにマニア様ばかり。わしもああなる…んだよなあ(笑)

 ここ数年、展示の中心はスーパーハイビジョン。去年は中継できるまでになったが、今年はどうなったかと見ると…

 最初の展示がスーパーハイビジョンじゃない。放送通信連携サービスとやらで、インターネットにも接続されたテレビを用いて、双方向性を確保しよう、というものがあった。インターフェースには多少難があった(もうテレビをリモコンで操作できなくなるのではないかと感じた)が、実用化一歩手前という感じだった。

 次にあったのが、意図をくみ取るテレビユーザーインターフェースの提案。これは、テレビの前に置いてある雑誌を読むと、読んだ記事に関してメタデータ検索を行って、関連番組を見られるようにしてくれる、というものだった。
 ゆうべ獣姦画像を見ていたので、動物関連のドキュメンタリーを用意した、といった時代がすぐそこまできてるのだろうか? カンベンしてくれ。意思表示したものだけ見せろ、と感じた。

 さてスーパーハイビジョンだ。今年は、フルスペックで撮れるカメラができた。だがファインダはスーパーハイビジョンじゃないので、ピントが合わない。よって、ピントが合っている物体を緑で表示する機能をつけていた。なるほどそうきたか。
 去年リアルタイムでエンコード、デコードができるようになっていたのだが、今年はさらに進歩させていた。サーバの数が半分の8台になり、時間分割をしなくてもよくなっていた。この調子で小さくなれば、10年後の試験放送時にはワンチップ化できそうな気がする。

 次はインテグラル立体テレビ。眼鏡を使わなくても、つまり偏光フィルターも液晶シャッターも使わなくても立体、というものを目指している。
 リアプロジェクションで表示されているそれらは、頭を動かすと確かに立体なのだが、プロジェクションテレビ特有の、正面からじゃないと見られない、という問題がある。また、現段階では画像も不鮮明だ。これもプロジェクションによるものか。

 1階の展示でちょいと気になったのは、VHF帯を使ったマルチメディア放送の技術。地上波がデジタルに移るとVHFは空くので、そこでマルチメディアうんたらをやろうとしているのだが… キャプテンシステムを見ているような気持ちになった。これは普及できるのか? 番組の内容次第だがどうなるものか。

 今年もスーパーハイビジョンシアターがあったので見ておく。床に写り込んでいる人とかは驚異の世界だが、細かい所とかびっしりしたものがキモチワルイ。東京マラソンでひしめきあいながら走ってくるランナーとか、紅白歌合戦の紙吹雪とか。わしわ目が悪いので、くっきり見えてしまうと気持ち悪く感じるのだろう。小林よしのりが白内障の手術後、本がびっしり入った本棚がクッキリ見えて気持ち悪く感じた、と自著で言っていた。多分、スーパーハイビジョンのクッキリさが同じように感じさせているのではないか。

 以降は地下の展示に移る。エレベータで地下に降りると、最初に障害者関連の技術が4つ紹介されていた。

 最初は、視覚障害者向けマルチモーダル提示システム。名前はややこしいが、ピンが飛び出すボードで点字や図形を表すというもの。ブレッドボードみたいに穴がびっしり並んでいて、そこからピンが出てきて、そこを触ると認識できる。反応速度はなかなか速く、音も静かだった。点字文字列は、先送りや巻き戻しをボタンで行える。

 2つ目は、日本語から手話CGへの翻訳技術。手話を自動化するというものだが、手話は同じ日本語でありながら、語彙が少ないので意訳を必要とする。このため人間が翻訳しなければならない。
 現在のところ、まだ登録語彙が少なく、自動化は先のように感じた。
 手話CGは、アニメーションをモーションキャプチャで制作していた。キャラクタにカエルもいたが、人間とは形状が違うので体に手がめりこんだりしていた。普段は見せないが、話を聴いていてわしが、"ボーンアニメーションが…"とか"表情はバーテックスシェーダーで…"などと言ったので見せてくれたのだろう。
 面白いのは、通常のモーションキャプチャと違って、手に多数のマーカがつけられていた写真だった。手話だから当然手の動きが大切だわな。

 3つ目は。高齢者向け番組音量バランスの自動評価技術だ。トシヨリはセリフとそれ以外のもの。BGMとかSEの音量が同じくらいだと聞き取れない。SEをうるさく感じて音量を下げるとセリフが聞こえなくなるのだ。現在のところ、全要素を別のチャンネルにして音量調整してからミキシングして流しているようだが、将来は自動的に音を分離して調整できるようにしたいと説明の人は言っていた。

 最後が不快感を与える映像の自動検出技術だ。ゲーム制作では避けて通れない点滅や激しい動きをしている部分を自動的に検出しようというものだ。限られた条件内では高精度で検出できていたが、テレビ番組全体で試したら一体どうなるのだろうか?

 これで障害者向け技術は終わり。さらに進むとまたスーパーハイビジョンがらみの技術が続く。ケーブルテレビで送信するための伝送技術とか、放送局用光ファイバ転送とか、高精細プラズマディスプレイ(画素ピッチ0.33mm)、少スピーカでの22.2チャンネル再現、22.2チャンネル用マイクなどだ。
 興味をひいたのは、高分子膜を用いた軽量スピーカだ。重さが80gとか言っていたような気がする。これなら家に22.2チャンネル置けるのではないか、と思った。是非実用化してほしい。

 次は"放送と通信の連携サービス"だが、面白かったのはソーシャルテレビサービスのためのコメント解析技術だ。つまりは、ニコニコ動画のクソコメントを見なくてもいいようにする仕組みだ。そうなると、コメントなど一切なくなってしまう(笑)ような気がするのだが、どうなるものか?
 検索システムの紹介があったので今回初めて知ったのだが、NHKクリエイティブ・ライブラリーというのがあるのか。面白そうなので詳しく見ないと。

 あとはあからさまに実用化はだいぶ先、という技術が並ぶ。電波テレビカメラ(遮蔽物の向こうの物体が見える)とか、3次元物体の触力覚提示技術とかだ。後者は専用のグローブをつけて、物体があるかのように触れる(フィードバックする)というもので、しばらく前からさまざまな場所で研究が進められているはずだ。人だかりができていたが、それほどのものだったかどうかはよくわからん。

 最後の方にあったのは、薄型光ディスク記録装置だ。ペラペラの12cmディスクに25GB記録できて、それを100枚カートリッジに入れて2.5TBになる、というものだった。ディスクが自重でたわむほどの薄さなので、カートリッジからの取出とプレイヤーへのセットは機械が行っていた。これはあれだ。ジュークボックスみたいなものだ。この時代にもあるのか、と楽しく見た。
 もっともこの技術、現在のBlu-rayが8層まで開発が進んでいる状態では、25Gでは物足りない感じがする。多層化とかはやるのだろうか?

 これで展示は終わり。今年は平日に来たので食堂に行ってみようと思い7階に。だが食いたいメニューがなかったので早々と引き上げた。

 帰り、町田で予約したエロゲ群を受け取って帰宅。疲れたので酒飲んだらそのまま寝てしまった。これじゃあブログに書く時間などない(笑) よって1日後の記述となった。

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コメント

ちゃんと基礎研究をやってる姿勢はいいね。
仕分けされません様に。

投稿: Tabby | 2010.05.30 11:08

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